浮気・不倫を立証する【 効果的な証拠 】とは?
「浮気相手に慰謝料を請求したいが、手持ちの証拠で大丈夫か?」
「浮気相手に慰謝料を請求するために、どんな証拠を準備すればいいのか?」
こうした疑問・不安をお持ちでしょうか。
「不倫を立証するための証拠」には、それなりに高い証明力が求められます。
キッチリと不倫慰謝料を支払ってもらおうとするならば、成り行きではなく、ある程度は計画的かつ慎重に、【 効果的な証拠 】の確保に向けた行動を起こす必要があるのです。
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不倫慰謝料 民事裁判での一般的ルール
一般的な民事裁判における基本的なルールでは、請求をする者(権利を主張する側)が、自ら主張している権利を根拠づける事実の証明責任を負うとされています。
不倫慰謝料は、民事上の不法行為による損害賠償請求権(民法第709条・民法710条)ですから、これを不倫相手に請求する場合、請求者であるあなたが「不倫・不貞の事実があったこと」を証明しなければなりません。
不倫慰謝料 不貞事実の立証方法
不倫慰謝料を相手に請求すると、相手が「性交渉があった事実」自体を否定してきて、不貞行為の存否から激しい争いになるという展開が珍しくありません。
不貞行為の存在を直接的に証明しうる、性交渉中の写真や動画が確保されているケースはさほど多くありませんから、不倫慰謝料請求の裁判では「性交渉があったことを推認させる証拠」によって、間接的に性交渉の事実を証明していくケースがむしろ一般的です。
<不貞の事実を推認させる証拠 一例>
★二人でラブホテルに入っていく写真・動画
★性交渉や宿泊旅行を中心的話題とした、メールやラインのメッセージ
上記一例のとおり、ここでの証拠は、「性交渉の事実」をただちに推認させるような、かなり直接的な内容であることが求められます。
ただの日常会話程度や、仲良く一緒に歩いている動画程度では、不貞の事実を推認させる証拠としては不十分と言わざるを得ません。
<不倫慰謝料 効果的でない証拠 一例>
▲相手があなたの配偶者と、二人きりで会っている動画
▲腕を組んで歩いている写真
▲頻繁に日常会話での連絡を行っているメールやライン
不倫慰謝料請求を紹介する弁護士のホームページなどでは、時々「不十分な証拠でも、それらを組み合わせることで、証拠としての価値を高めることができます」といったアピールも見られます。
ただ現実的には、上記例のようなもともと証明力の低い証拠を組み合わせることで、「不貞の事実」が認定されるといった展開は、あまり期待すべきではありません。
証拠は基本的に、「量よりも質」が重要です。
ご本人が相手と面談して、不倫を認めさせた場合
相手本人が不貞の事実を認めているケースでは、こちらの手持ち証拠が多少弱くても、「不貞行為があった事」自体は前提にして、具体的な慰謝料の金額交渉だけを進めていけばよいとも思えます。
しかし実際には、初期段階で不貞行為の事実を認めていた相手が、いざ具体的な慰謝料請求を受けたり、裁判を起こされる段になると、「不貞行為は無かった」との主張に転じるケースはよくみられます。
こうした場合は、やはり手持ちの証拠によって「不貞の事実」や「不貞の事実を推認させる間接事実」を立証していかなければなりません。
もちろん「当初は不貞を認めていた」という事実は、慰謝料請求側にとって有利な事情の一つですから、不倫相手との話し合い内容は、可能な限り録音化・書面化するなど、第三者が検証可能な形で残しておくようにしてください。
「相手の自白」を録音化・書面化しても、後で撤回されるケース
では「不貞行為を認める」内容の録音や念書を取っておけば、もう相手は言い逃れできず、安心して慰謝料請求を進められる状態になるでしょうか?
実際には、こうした証拠を取っていても、後で撤回してくる相手がおります。
「脅されたので認めてしまったが、不貞行為は無かった」
「気が動転して認めてしまったが、不貞関係までは無い」
こうした主張は、客観的に見て苦しいケースも多いですが、ともかく相手がこうした態度で抗戦してきた以上、「交渉」や「裁判上の和解」によってスムーズに解決する流れではありません。
結局は、こちらの手持ち証拠によって不貞の事実を証明し、相手に勝手な主張をさせない状況まで、流れを押し戻す必要が生じます。
このように「相手の自白証拠」だけに頼っていると、相手の態度次第で右往左往することになりかねませんから、自前の証拠もきちんと確保しておくことが望ましいのです。
また後で「脅された」といった主張を許さないよう、もし相手と面談する場合は、慎重な態度で臨むことを心がけてください。
不倫慰謝料 証拠確保に際してのご注意点
1:探偵に依頼する場合
「探偵」「調査事務所」の尾行や張り込みによって、外泊を伴う旅行や、ラブホテルへの出入りシーンなど、きわめて有益な証拠が入手できるケースもあります。
ただ、探偵費用は非常に高額になりがちです。
調査が少し長期化した程度で、100万円、150万円といった探偵費用が生じているケースは珍しくもありません。
もし探偵に依頼をするにしても、予め密会の日程を把握したり、あなたが実家に帰省する体で自宅を留守にしてみるなど、問題行動を押さえるタイミングを計って調査依頼をするようにしてください。
2:不倫相手や配偶者を問い詰める場合
証拠を十分に確保していない状態で、不倫相手や配偶者を感情的に問い詰めることは、得策ではありません。
相手や配偶者を警戒させ、今後の証拠収集を難しくしてしまう恐れがあるからです。
とても冷静ではいられない状況とは思いますが、ここは自制が必要な部分です。
3:相手と面談する際の注意事項
相手に自白させる場合、「二人で会いました」といった、あいまいな自白では不十分です。「性交渉を持った」こと自体をきちんと確認し、「時期」「場所」「回数」もハッキリさせましょう。
後で「言った・言わない」の争いにならないよう、録音や書面によって証拠を残すようにしてください。
話し合いの場では、間違っても、「認めるまで帰さない」「認めないなら会社に相談する」など、後で「脅された」と反論されるような発言をしてはいけません。
自分の責任を認めようとしない相手に対して、「許せない」という気持ちになったとしても、感情に任せて発言することは、かえってあなたに不利益になることがあります。
4:メールや写真などを消去してはいけません
不倫相手とあなたのメールのやりとりにも、証拠として有益な内容が残っていることがあります。
不愉快だから、気分が悪いからと言って、やりとりを削除してしまう方がいますが、全て解決するまで大切に保存しておいてください。
また、配偶者に削除されてしまわないよう、あなたの管理下でデータを保管してください。
ご自身で不倫の証拠を獲得されたケース
前述のとおり、探偵の調査費用は非常に高額化しがちであり、しかも探偵に依頼したからといって、効果的な証拠を確実に確保できるわけでもありません。
まずは、ご本人が可能な範囲で、自ら証拠獲得に動くことも検討してみてください。
実際に、ご本人が自ら実施した調査によって、一般的な探偵の調査結果と比べても遜色ない証拠を確保されたという方もいらっしゃいます。
例えば、自動車の車内から定点観測的に自動録画を行い、相手自宅に出入りする不倫相手と配偶者の姿を画像で押さえたというケースがあります。
また配偶者の携帯電話のパスワードが解除されていたタイミングを見計らって、携帯電話の画面を撮影し、ホテル内と思われる不倫相手と配偶者の写真を数枚確保したというケースもあります。
このように、ご本人の機転や工夫で、効果的な証拠を獲得できる場合があります。
なかなか冷静ではいられないお気持ちかとは思いますが、むやみに調査費用を投じる前に、弁護士にご事情を詳しくお話しいただいて、証拠確保の方針についてもご検討いただければと思います。
浮気・不倫を立証する【 効果的な証拠 】とは? まとめ
以上のとおり、適正な不倫慰謝料を相手から獲得するためには、あなたが【 効果的な証拠 】を確保しておくことがとても重要です。
不倫慰謝料請求のための証拠確保を行う際、留意すべきポイントは色々とあります。
まずは、ご自身が確保した証拠をお持ちになって、法律相談にいらしてください。
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2018年4月25日